はじめに

相続した空き家を売却したいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、いざ売却となると、どこから手をつければいいのか、どのようにすれば高く売れるのか、多くの疑問が浮かぶでしょう。

今回は、実際に空き家を売却した方々の事例を参考に、高額売却を実現するための具体的な方法や注意点についてご紹介します。

なぜ同じ物件なのに売却額に差がついたのか?

AさんとBさんの2人。条件がほぼ同じ空き家を売却したにも関わらず、300万円もの差がついたという結果になりました。この差はどこから生まれたのでしょうか?

その差を生んだのは、情報収集力と行動力でした。

Aさんは不動産業者に任せきりだったのに対し、Bさんは積極的に情報を集め、自ら動いたのです。

Bさんは、空き家を収益物件として売却することを考えました。
水回りをリフォームし、賃貸物件として貸し出して満室状態にしたことで、物件の価値を高め、より高額で売却できたのです。
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高額売却を実現するためのポイント

1. 情報収集を徹底する
  • 複数の不動産業者に見積もりを依頼する: 一つの業者に頼るのではなく、複数の業者に見積もりを依頼することで、相場感をつかみ、より良い条件で売却できる可能性が高まります。特に地域に根差した不動産業者に相談することは大切です。
  • 国税庁の路線価や不動産情報サイトで相場を調べる: 自分の物件の価値を把握することで、交渉の際に有利に立てることができます。
  • DIYでできることは自分でやる: 解体工事など、自分でできることは積極的に行うことで、コスト削減につながります。

2. リフォームで価値を高める
  • 水回りリフォーム:キッチンやお風呂などの水回りをリフォームすることで、物件の清潔感を高め、魅力度を高めることができます。
  • 内装リフォーム:壁や床の張り替え、照明器具の交換など、内装をリフォームすることで、新しい住まいを求める人にアピールできます。
  • 収益物件への転換:賃貸物件として貸し出すことで、より高額で売却できる可能性があります。

3. 適切なタイミングで売却する
  • 不動産市場の動向: 不動産市場の動向を把握し、売却のタイミングを計りましょう。
  • 季節性:一般的に、不動産の売買は春と秋が活発と言われています。

4. 税金対策も忘れずに
  • 譲渡所得税:不動産売却によって得られる利益には、譲渡所得税がかかります。収益物件化したことで譲渡所得税の「空き家特例」を適用できない可能性も出てきます。税理士に相談し、適切なスキームを構築することが不可欠です。

5. 相続登記は早めに済ませる
  • 相続登記が完了していないと売却できない:相続した不動産を売却する際には、必ず相続登記を済ませておく必要があります。
  • 相続登記を後回しにすると、手続きが複雑になる可能性がある:早めに手続きを進めることで、トラブルを回避できます。

自分でできること、プロに任せること

不動産売却には、自分でできることと、プロに任せるべきことがあります。
自分でできること プロに任せること
  • 情報収集
  • 相場調査
  • 簡単なリフォーム
  • 業者との交渉
  • 役所での相談
  • 不動産登記などの法律的な手続き
  • 専門的な知識が必要な作業
  • 本格的なリフォーム
  • 税金の具体的な計算


空き家売却の注意点

  • 固定資産税:空き家には固定資産税がかかります。売却までの間、固定資産税の支払いが必要になるため、売却時期を検討する上で考慮しましょう。
  • 空き家対策特別措置法:長期にわたり放置された空き家は、自治体から特定空き家として指定される可能性があります。指定されると、所有者に解体や売却などの措置が義務付けられる場合があります。
  • 契約不適合責任:売主は、契約不適合について責任を負うため、売却後に問題が発生した場合、修繕費用などを負担する可能性があります。

まとめ

空き家売却は、情報収集と行動力、そして専門家のサポートを組み合わせることで、より良い結果を得ることができます。
特に、相続登記は早めに済ませておくことが重要です。
この記事で紹介した情報が、あなたの空き家売却に関する理解の一助となれば幸いです。



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