デジタル関連法成立 税金や営業許可、複数手続き一括に

行政のデータ連携やデータベースの整備を盛り込んだデジタル手続き法を含む関連法が31日、参院本会議で可決、成立した。企業が商号や住所を変える際に商業登記を書き換えるだけで税や営業許可といった各省庁が持つ登録内容を一括で変更できるようにする。年間で少なくとも500万件超の手続きが省略される見通しだ。

2025年8月末までに施行する。法務省に変更を届け出ると各省庁が持つ企業情報が自動で更新されるように...

日本経済新聞 2024年5月31日 13:00 (2024年5月31日 22:42更新) [会員限定記事]

デジタル関連法の成立
去る5月31日参議院にて、デジタル手続き法を中心に、各デジタル関連法案が可決・成立しました。
少子高齢化が進むなかで、限られた人的資源の下で質の高い行政サービスを実現し、国民の利便性向上と行政運営の簡素化を図るために、従来より言われてきた、一度限りの情報提出(ワンスオンリー)や複数の手続きを一カ所で実現(コネクテッド・ワンストップ)といった基幹となる仕組み実現することが目指されています。


(1)データの品質確保(デジタル社会形成基本法)
基本方針において、情報システムや公的基礎情報データベース(ベース・レジストリ)に関して、データの内容を正確かつ最新に保つこと等のデータの品質の確保のための措置を講ずる旨を規定し、重点計画の記載事項に「データの品質の確保に関し政府が迅速かつ重点的に講ずべき施策」を追加しています。これにより、データの信頼性向上、効率的な行政運営、透明性と説明責任の向上、データ活用の促進が進み、政府の効率的な運営や国民へのサービス向上、さらには経済の発展にも寄与することとなります。


(2)国によるデータベースの整備やデータ連携の促進(デジタル手続き法)
他の法令の規定により変更届出を行わなければならない法人に関する登記事項(名称、所在地等)について、行政機関等がデータ連携により入手した場合は、当該変更届出が行われたものとみなし、変更届出を不要とする措置が取られます。これにより、企業に関する基礎情報の変更に伴い、関係各所への膨大な届け出業務が無くなり、企業の生産性向上が見込めます。


(3)データベースやシステムの整備を効果的に行うための体制強化
(独立行政法人国立印刷局法)・(情報処理の促進に関する法律)
国の公的基礎情報データベースを効果的に整備する観点から、国立印刷局の業務に、委託を受けて行うデータの加工等の業務を追加します。また、データ連携促進等の観点から、情報処理推進機構(IPA)の業務に、国の行政機関等のシステムに関するデータ標準化に係る基準の作成等の業務を追加します。これにより、データの一貫性と互換性の向上がなされ、データの共有や連携がスムーズに行えるようになります。また、データ標準化により、データの入力や管理が統一されるため、業務プロセスが効率化されます。同時に、システム開発費の削減も期待されます。そして、データ利活用の促進により、政策立案や行政サービスの改善に役立つデータの利活用が進むことが期待されます。

(4)マイナンバー・マイナンバーカードに係る措置(マイナンバー法)
マイナンバー情報総点検を踏まえ、マイナンバーと個人情報の紐付け誤りの再発防止を図るべく、デジタル庁が特定個人情報の正確性の確保のための必要な支援を行う旨を規定します。また、次期マイナンバーカードの導入にあたり、同カードの電磁的記録事項として「性別」は残した上で、券面記載事項から「性別」を削除する等の措置を講じます。そして、スマートフォンだけでマイナンバーカードと同様にマイナンバー法上の本人確認ができる仕組みを設けることとされています。
これにより、個人情報漏洩を巡る行政発のトラブルを防止し、ジェンダーフリーを目指す新しい社会に適合した形で、今や誰もが保有している基盤的なハードウェアであるスマートフォンを利用した本人確認が可能となります。
特に、スマートフォンを利用した本人確認システムが様々なサービスと連携することにより、行政サービスの利便性向上のみならず、デジタル社会における新たな民間サービスが創出され、今後の経済的発展に無くてはならない技術となる可能性が高いでしょう。
以上のように、これらの法律の執行は、日本の行政サービスや産業に与えるインパクトが大きく、今後もこれに関連した情報を注視して、ビジネスに役立ててゆく必要があります。

今回のデジタル関連法の成立に伴い、今までの手続き業務も変わる可能性があります。



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