内閣官房(身元保証等高齢者サポート調整チーム)を中心に、内閣府 孤独・孤立対策推進室、金融庁、消費者庁、総務省、法務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省の連名で、「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」が公表されました。
高齢化の進展、核家族化、生涯未婚率の上昇などの社会情勢から、「おひとりさま」やご家族が遠方にお住まいの高齢者向けのサービスが増えており、司法書士や行政書士のような士業も、「おひとりさま」の終活支援という形で、一人暮らしの高齢者向けへのサポートを行う事務所が増えています。
また、現在の社会情勢をビジネスチャンスと捉え、高齢者向けの終活サービスに参入する企業も多く見られるようになりました。
このように高齢者の方が福祉施設に入所する際の身元保証人となったり、アパート・マンションなどの賃貸物件を借りる際の連帯保証人になるような事業を提供している事業者もあるようです。
ただ、このような高齢者向けの終身サポート事業者には、司法書士や行政書士のような士業とは異なり※1、それを行うための監督官庁が存在しないなど、行政の監督機能が十分に期待できないことから、高齢者を喰い物にするうような悪質なサービス事業者が現れる可能性があり、政府として先手を打って、省庁横断的に業界標準を定めにきたといえます。
※1…司法書士や行政書士のような士業は、その業務を行うための都道府県単位で設立された各単位会(広島司法書士会、広島県行政書士会など)への入会が義務付けられており、単位会を通じて監督がされています。
このような経緯から、各士業にはこのガイドラインは適用されませんが、所属する各単位会が構成員の監督に行う上で、ガイドラインを参考にすることが期待されています。
「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」の対象となるのは、継続的に「身元保証等サービス」※2及び「死後事務サービス」を提供する事業者となります。
※2…これに対して、賃貸アパート・マンションを借りる際の連帯保証人となるサービスは、家賃債務保証業者としての登録が必要で、一般的な家賃債務保証業者と同様の規制に服することとなっています。
「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」の主なポイントは、次の通りです。
全般的な事項
契約締結にあたって留意すべき事項
契約の履行にあたって留意すべき事項
事業者の体制に関する留意事項
関連する制度・事務に関する政府の取組
この「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」は、利用者による事業者判断の目安にもなるもので、利用者が簡単に確認できるよう、あわせてチェックリストも公表されています。
高齢化の進展、核家族化、生涯未婚率の上昇などの社会情勢から、「おひとりさま」やご家族が遠方にお住まいの高齢者向けのサービスが増えており、司法書士や行政書士のような士業も、「おひとりさま」の終活支援という形で、一人暮らしの高齢者向けへのサポートを行う事務所が増えています。
また、現在の社会情勢をビジネスチャンスと捉え、高齢者向けの終活サービスに参入する企業も多く見られるようになりました。
このような高齢者向け終活サービスとしては、身体が不自由になって気軽に出歩けなくなったり、認知症などで判断能力が低下し安全に契約の締結ができなくなる等のリスクに対処するため、次のようなサービスを提供する複合的な契約等を内容としています。
また、「おひとりさま」の高齢者の方の場合、福祉施設に入居する際の身元保証人のなり手がいなかったり、賃貸住宅の契約が難しいという問題もあります。
| 終身サポートに関する契約等 | 内容 | |
|---|---|---|
| 1 | 見守り契約 | 任意後見が始まるまでの間に、定期的にご本人と電話連絡を取り、併せて、ご本人の自宅を訪問して面談することにより、ご本人の健康状態や生活状況を確認することによって、不慮の事故による孤独死を防いだり、任意後見の開始時期を判断するものです。 |
| 2 | 財産管理委任契約 | 任意成年後見開始前の段階で、日常的な財産管理について、ご本人に代わって財産管理を行うことを内容とする契約です。
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| 3 | 任意成年後見契約 | ひとりで決められるうちに、認知症や障害の場合に備えて、あらかじめご本人自らが選んだ人(任意後見人)に、代わりにしてもらいたいことを公証人の作成する公正証書によって契約(任意後見契約)で決めておく制度です。 高齢者向けサービス事業では、事業者を任意後見人と定めておくことが多いようです。 ご本人がひとりで決めることに心配が出てきた場合に、家庭裁判所で任意後見監督人が選任されて初めて任意後見契約の効力が生じます。 |
| 4 | 遺言書作成支援 | 遺言は、自分の遺産を自分の死後、誰にどのように残したいか、自分の意思や想いを確実に伝えるための手段です。 大きくわけて、自筆証書遺言と公正証書遺言の2種類の形式がありますが、自筆証書遺言であれば法務局保管申請書の作成など、公正証書遺言であれば公証人との遺言内容の調整や2人必要な証人の準備という形で、遺言書の作成を支援することになります。 高齢者向けサービス事業では、あわせて、ご本人の死後に遺言内容の実現を職務とする遺言執行者として、事業者を定めておくことが多いようです。 |
| 5 | 死後事務委任契約 | ご本人の死後について、次のような事務を行うサービスを提供する契約です。
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また、「おひとりさま」の高齢者の方の場合、福祉施設に入居する際の身元保証人のなり手がいなかったり、賃貸住宅の契約が難しいという問題もあります。
このように高齢者の方が福祉施設に入所する際の身元保証人となったり、アパート・マンションなどの賃貸物件を借りる際の連帯保証人になるような事業を提供している事業者もあるようです。
| 終身サポートに関する契約等 | 内容 | |
|---|---|---|
| 6 | 身元保証等サービス | このサービスでは、次のようなことを行うものが多いようです。
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ただ、このような高齢者向けの終身サポート事業者には、司法書士や行政書士のような士業とは異なり※1、それを行うための監督官庁が存在しないなど、行政の監督機能が十分に期待できないことから、高齢者を喰い物にするうような悪質なサービス事業者が現れる可能性があり、政府として先手を打って、省庁横断的に業界標準を定めにきたといえます。
※1…司法書士や行政書士のような士業は、その業務を行うための都道府県単位で設立された各単位会(広島司法書士会、広島県行政書士会など)への入会が義務付けられており、単位会を通じて監督がされています。
このような経緯から、各士業にはこのガイドラインは適用されませんが、所属する各単位会が構成員の監督に行う上で、ガイドラインを参考にすることが期待されています。
「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」の対象となるのは、継続的に「身元保証等サービス」※2及び「死後事務サービス」を提供する事業者となります。
※2…これに対して、賃貸アパート・マンションを借りる際の連帯保証人となるサービスは、家賃債務保証業者としての登録が必要で、一般的な家賃債務保証業者と同様の規制に服することとなっています。
「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」の主なポイントは、次の通りです。
高齢者等終身サポート事業者ガイドライン(主なポイント)
- 病院への入院や介護施設等への入所の際の手続支援、日用品の買物などの日常生活の支援、葬儀や死後の財産処分などの死後事務等について、家族・親族に代わって支援する、「高齢者等終身サポート事業」を行う事業者が増加してきている。
- この事業は、死後のサービスを含み、契約期間が長期であること等の特徴があることから、利用者保護の必要性が高く、事業者の適正な事業運営を確保し、事業の健全な発展を推進するとともに、利用者の利用の安心等を確保していくことが必要。今後、事業のニーズの増加が見込まれる中、業務の内容が民事法や社会保障関係法に広くまたがることから、遵守すべき法律上の規定や、留意すべき事項等を関係省庁横断で整理し、ガイドラインとして提示する。
全般的な事項
- 事業者の適正な事業運営を確保し、高齢者等終身サポート事業の健全な発展を推進し、利用者が安心して当該事業を利用できることに資するようにすることを目的とする。
- 本人との契約に基づき、「身元保証等サービス」及び「死後事務サービス」を事業として継続的に提供している事業者を主な対象とする。
- サービス提供にあたっては、利用者の尊厳と自己決定を尊重。また、関連する制度等を活用しつつ、利用者の価値等に基づく意思決定が行われるよう配慮すること が重要。
契約締結にあたって留意すべき事項
- 契約締結にあたって、事業者は、民法や消費者契約法に定められた民事ルールに従いつつ、契約内容の適正な説明(契約書・重要事項説明書を交付した説明) を行うことが重要。また、医療・介護関係者等との連携や、推定相続人への説明など、きめ細かい対応を行うことが望ましい。
- 寄附・遺贈については、契約条件にすることは避けることが重要であり、遺贈を受ける場合も公正証書遺言によることが望ましい。 等
契約の履行にあたって留意すべき事項
- 契約の履行にあたっては、契約に基づき適正に事務を履行するとともに、提供したサービスの時期や内容、費用等の提供記録を作成、保存、定期的な利用者への報告が重要(後見人にも情報共有が重要)。利用者から前払金(預託金)を預かる場合、運営資金等とは明確に区分して管理することが望ましい。なお、履行の際 にも医療・介護関係者等との連携が重要。
- 利用者からの求めがあれば、利用者が契約を解除する際に必要な具体的な手順等の情報を提供する努力義務を負う。
- 利用者の判断能力が不十分となった場合、成年後見制度の活用が必要。成年後見人等が選任された後は、契約内容についてもよく相談することが望ましい。 等
事業者の体制に関する留意事項
- 利用者が安心して利用できるよう、ホームページ等を通じた情報開示、個人情報の適正な取扱い、事業継続のための対策、相談窓口の設置に取り組むことが重要。
関連する制度・事務に関する政府の取組
- 高齢者等終身サポート事業者が行う金融機関の手続及び携帯電話の解約について、調整を行うとともに、今後、様々な場面で高齢者等終身サポート事業者の活 用が見込まれる関連業界や自治体へのガイドラインの周知を行う。
- 高齢者等終身サポート事業の利用状況等を踏まえ、関係する制度(重要な治療方針に関する関わり方、介護保険外サービス、 死亡届、成年後見制度)の見直 し等の検討を進めるほか、ガイドラインの普及や関連制度の検討状況を踏まえつつ、認定制度等について検討する。
この「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」は、利用者による事業者判断の目安にもなるもので、利用者が簡単に確認できるよう、あわせてチェックリストも公表されています。
