ご家族がお亡くなりになられたら、申請や届け出など様々な手続きを行う必要があります。
段階に沿って、どのような手続きを行う必要があるのか簡単にまとめてみました。

  • 1亡くなった直後
    ご家族が亡くなった直後は、気持ちの整理ができない状態で 通夜や葬儀・告別式などを行う場合は、それらの手配や親族・関係者への連絡等に追われることになりますが、あわせて関連して行うべき手続き・届け出についても、あわせて確認しておく必要があります。
    すぐに行うべきこと、少し落ち着いてから行えばよいことを区別し、優先順位をつけて順番に対応していくことが必要です。

    確認すること・行うこと 期限 確認先・届出先・申請先
    死亡診断書・死体検案書の手配※ すみやかに 死亡を確認した医師
    死亡届の提出 7日以内 市区町村役場
    火葬許可申請書の提出 死亡届と同時 死亡届を提出する市区町村役場
    年金受給停止の手続き すみやかに 最寄りの年金事務所・年金相談センター
    世帯主変更届の提出 14日以内 亡くなった方の住所地の市区町村役場
    健康保険証の返却・資格喪失届の提出 (国保の場合)
    14日以内
    亡くなった方の住所地の市区町村役場
    介護保険証の返却・資格喪失届の提出 14日以内 亡くなった方の住所地の市区町村役場
    通夜・葬儀・納骨  -  菩提寺・葬儀社

    ※「死亡診断書」は死亡届のほか、生命保険の請求がある場合にも必要となるため、死亡を確認した医師には、複数枚出してもらうようにしましょう。
  • 2公共料金等の手続き

    口座の名義人が亡くなったことを銀行が把握すると口座が凍結され、公共料金等の自動引落としができなくなります。すぐに各種変更手続きをしてきましょう。

    公共料金の種類 備考
    電気・ガス・水道・NHK・インターネット 公共料金の解約や契約者変更手続きは電話やインターネットで行うことができます。
    また、亡くなった方の口座やクレジットカードは使えなくなるので、支払方法の変更も必要になります。
    サービスセンターに連絡して、手続きのための書類を送ってもらいましょう。
    携帯電話 携帯電話の契約を引き継ぐことも可能ですが、解約が一般的です。
    携帯電話と死亡の事実のわかる戸籍謄本を窓口に持参すれば解約手続きができます。
    携帯電話は、個人情報の塊で、保存されたデータから遺産や負債などが見つかることもあるため、携帯電話からデータを取り出す方法を窓口で相談することも必要でしょう。
    NTTの固定電話 昔から使っている固定電話の場合、電話加入権が存在することがあります。
    電話加入権は財産であるため、その相続手続きが必要です。
    郵送でも手続きが可能なので、NTTのサービスセンターに連絡して、電話加入権の有無の確認と手続きの方法を確認することになります。

  • 3遺言の調査・探索、遺言書の検認

    遺言の種類 探索先
    自筆証書遺言 自宅や入院していた病院、入所していた施設、貸金庫など
    公正証書遺言 最寄りの公証役場
    昭和64年1月1日以降に作成された公正証書遺言は、全国の公証役場で検索が可能です。
    法務局保管
    自筆証書遺言
    最寄りの法務局
    法務局に自筆証書遺言が保管されている場合には、最寄りの指定法務局で検索可能です。

    なお、探索の結果、「公正証書遺言」「法務局保管自筆証書遺言」以外の遺言書が見つかった場合、家庭裁判所での検認の手続きが必要です。
  • 4相続人(戸籍)調査

    誰が相続人となるのかを確定するため、市区町村役場で亡くなった方や相続人の戸籍を収集します。
    最近、全国の市区町村役場の窓口で、戸籍謄本の請求ができる「戸籍証明書等の広域交付」がスタートしました。

    相続人を確定させるためには、次の戸籍謄本を取得する必要があります。
    誰の どのような戸籍
    亡くなられた方(被相続人)の 出生から死亡までのすべての戸籍謄本
    (被相続人の子が先に亡くなった場合) 子の出生から死亡までのすべての戸籍謄本
    子に子(孫)がいる場合は、代襲して相続人となります。
    (親が先に亡くなっている場合)亡くなった親 出生から死亡までのすべての戸籍謄本 両親がともに亡くなっていて、さらにその親(祖父母)が健在であれば、祖父母が相続人となります。 祖父母も亡くなっている場合には、被相続人の兄弟姉妹が相続人となります。
    相続人の方の 被相続人の方が亡くなられた日以降に発行された戸籍謄本
    ※戸籍だけでは住所がわからないため、あわせて戸籍の附票も取得した方が良いでしょう。

    なお、「9.遺産の払戻し・解約・名義変更」の手続きには、相続人を明らかにするこれらの戸籍が必要ですが、分量が膨大なものになることがあり、法定相続人を明らかにする「法定相続情報一覧図」を法務局で作成してもらうと、銀行等の窓口での手続きをスムーズに進めることができます。
  • 5相続財産(遺産)調査

    相続財産調査の手がかりになるもの
    通帳、カード、金融機関の粗品 預貯金・投資信託など
    権利証、登記簿謄本、売買契約書、固定資産税納税通知書 不動産など
    株券、金融機関からの郵便物 有価証券など
    借用書、請求書 負債など
    確定申告書の控え  - 

    なお、相続財産の調査に時間がかかる場合には、次の「6.限定承認・相続放棄」の期間を延ばすため、「熟慮期間伸長の申立て」を家庭裁判所に行う必要があります。
  • 6限定承認・相続放棄

    遺産が少なく、負債の方が多い場合は、相続放棄を行うことを検討しましょう。
    限定承認や相続放棄は、被相続人が亡くなり自分が相続人となったことを知ってから3ヶ月以内に、被相続人の住所地の家庭裁判所に対して申し出をしなければなりません。

    限定承認 相続人が遺産を相続するときに、相続財産を責任の限度として相続すること。
    相続放棄をした相続人を除く相続人全員で申立てを行う必要があります。
    相続放棄 相続人が被相続人の財産も負債も一切承継しないこと。
    相続人がそれぞれの判断で行います。
  • 7所得税準確定申告

    確定申告が必要な方が亡くなった場合、その相続人は税務署で、被相続人が亡くなられた日から4ヶ月以内に、その年の1月1日~亡くなられた日までについて、所得税の準確定申告を行う必要があります。

    【準確定申告が必要な(または申告すると還付を受けられる)ケース】
    ・個人で事業を行っていた人、不動産を賃貸していた人
    ・公的年金を受給していた人、多額の医療費を支払っていた人
    ・2箇所以上から給与を受け取っていた人
    ・給与や退職金以外の所得のある人
  • 8遺産分割協議

    遺産をどのようにわけるか、相続人全員で話し合いを行います。
    そして、どのように分けるか決まったら、次の「9.払戻し・解約・名義変更」を実際に行うために、「遺産分割協議書」を作成します。
    「遺産分割協議書」には、「誰が」「何を」「取得するか」を具体的に記載します。
    そして、「遺産分割協議書」相続人全員(相続放棄をした相続人を除く)が実印で押印し、印鑑証明書を添付します。

    話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所での「遺産分割調停」の申立ても検討する必要があるでしょう。
  • 9払戻し・解約・名義変更

    預貯金の払戻しや有価証券の名義変更、不動産の名義変更(相続登記)、車の名義変更など、「8.遺産分割協議」で決まった内容に従い、実際に遺産を受け取っていきます。
    それぞれの手続きをする際、「相続人調査」で取得した戸籍謄本等一式(または「法定相続情報一覧図」)と「遺産分割協議書」が必須となります。
    相続放棄をした相続人がいる場合には、「相続放棄申述受理証明書」も必要です。

    財産の種類 手続先
    預貯金・貸金庫など 銀行などの金融機関
    株式・債券など 証券会社など
    生命保険など 保険会社
    自動車・バイク 陸運局・軽自動車検査協会・市区町村役場
    不動産※ 法務局

    ※ 相続による不動産の名義変更手続きは、司法書士が専門です。
    その前提となる相続人調査、それをまとめた「法定相続情報一覧図」の法務局への手続き、遺産分割協議書の作成も承っております。
    どうぞお気軽にご相談ください。
  • 10相続税申告

    相続税の非課税枠を超えていた場合、被相続人が亡くなってから10ヶ月以内に、税務署に対して相続税の申告を行い、相続税を納付しなければなりません。
    相続税の非課税枠は、基礎控除と様々な特例で判定されます。
    相続税申告のための財産評価や申告書の作成は税理士の専門業務となり、課税の可能性がある場合は、評価誤りや特例の見落としなどを避けるため、税理士に相談することは必須でしょう。

    なお、相続税の基礎控除は、以下の通りです。
    法定相続人の数 基礎控除額
    1人 3,600万円
    2人 4,200万円
    3人 4,800万円
    4人 5,400万円
    5人 6,000万円

  • 11遺留分侵害額請求

    生前贈与や遺言などで他の人に財産が相続等された場合に、侵害された遺留分に相当する額の支払いを請求できる制度が、「遺留分侵害額請求」です。

    自分の遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知ってから1年以内に相手方に請求する必要があります。
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